日本の大気汚染物質

日本の大気汚染物質の状況を確認します。データ出所は 環境展望台(国立研究開発法人 国立環境研究所) 大気汚染常時監視データ https://tenbou.nies.go.jp/ です。

確認対象の 大気汚染物質 は以下のとおりです。
1. PM2.5 微小粒子状物質

始めに PM2.5 の定義や規制等を確認します。

大気中に浮遊している2.5μm（1μmは1mmの千分の1）以下の小さな粒子のことで、従来から環境基準を定めて対策を進めてきた浮遊粒子状物質（SPM：10μm以下の粒子）よりも小さな粒子です。PM2.5は非常に小さいため（髪の毛の太さの1/30程度）、肺の奥深くまで入りやすく、呼吸器系への影響に加え、循環器系への影響が心配されています。

出典 : https://www.env.go.jp/air/osen/pm/info.html#ABOUT

2009年9月には、環境基本法第16条第1項に基づき、人の健康の適切な保護を図るために維持されることが望ましい水準として「1年平均値が15 μg/m³以下であり、かつ、1日平均値が35 μg/m³以下であること」という環境基準が定められました。

出典 : https://www.pref.aichi.jp/eiseiken/4f/pm25.html

呼吸器疾患、循環器疾患及び肺がんの増悪因子

出典 : https://www.env.go.jp/air/osen/pm/info/cic/attach/briefing_h25-mat03.pdf

本ポスト投稿時点では 2010年度から2021年度 までの結果が公表されています。本ポストでは 2021年度 の結果を確認とします。

2021年度 の監視結果データ総数は 1121 件。

うち、「年平均値が15μg/m³を超え」 かつ 「日平均値が35μg/m³を超えた日数が1日以上」 を記録した測定局数は 0 です。

また、「年平均値が15μg/m³を超え」 を記録した測定局数も 0 であり、「日平均値が35μg/m³を超えた日数が1日以上」 かつ 「有効測定日数が180日以上」の測定局数は Table 1 のとおり 61 か所です。

さらに Table 2 のとおり、「日平均値が35μg/m³を超えた日数の多い都道府県」 は近畿、中国、四国、九州地域等の西日本に多く偏っているようです。

以上です。